水素化合物
・水素化合物……陽イオンになりやすい金属と水素とは水素化合物を作る
☆例
・NaH…水素化ナトリウム 水素の酸化数は−1
・CaH…水素化カルシウム 水素の酸化数は−1

■Na(ナトリウム)とCa(カルシウム)
・アルカリ金属とアルカリ土類金属はそれぞれの代表、ナトリウムとカルシウムを比較して覚えるのがポイント。

■アルカリ金属
・1族にある水素以外の金属元素。

■覚え方

リッチ 彼から ルビー せしめ フランスへ
Li Na Rb Cs Fr

■アルカリ金属の性質
@アルカリ金属は同一周期の中で、第一イオン化エネルギーが最も小さく、最も陽イオンになりやすい。
Aアルカリ金属の単体は自然界には存在しない。
Bアルカリ金属の単体は融解塩電解によって得られる。

■融解塩電解
・イオン化傾向の大きい金属のイオンを含む水溶液を電気分解しても、水溶液中の水素が発生してしまい、金属の単体が得られない。そのため、イオン化傾向の大きい金属の単体を得るには、水が存在しない状態で電気分解しなければならない。そこで、塩化物や酸化物を融解し、その融解液を電気分解することで金属の単体を得る。このような電気分解の方法を 融解塩電解 という。

■アルカリ融解
・入試にでるアルカリ融解は2つ。二酸化ケイ素の融解、フェノールの合成法

■リチウム
・リチウムは単体(固体状態)の中で最も軽い。灯油にも浮いてしまう。

■密度と原子半径
・アルカリ金属とアルカリ土類金属は軽金属で密度が小さい。これは原子半径が大きいため

■炭酸ナトリウムとせっけん
・せっけんの原料は古くから NaCO3 (炭酸ナトリウム) が用いられてきた。

ナトリウム(Na)

@冷水と激しく反応し、水酸化ナトリウムとなり、水素を発生。
A空気中で酸素と反応し、酸化ナトリウムとなる。
B熱すると塩素と激しく反応し、塩化ナトリウムとなる。
C炎色反応で黄色
D水より密度、融点が低く、比較的軟らかい。
☆ 高速道路のトンネルなどのランプのオレンジ色はナトリウム。

■酸化ナトリウム(Na
2O)
@水と反応し、水酸化ナトリウムとなる。
A塩基性酸化物で酸と反応。塩酸と反応し、塩化ナトリウムとなる。

■水酸化ナトリウム(NaOH)
@水によく溶け、強塩基性を示す。
A二酸化炭素を吸収させると、炭酸ナトリウムが生成し、沈殿を生じる。
  さらに二酸化炭素を吸収させると、炭酸水素ナトリウムが生成する。
B容易に電気分解しない。
C潮解性を持つ。

■炭酸ナトリウム(Na2CO3
@酸を加えると、二酸化炭素を発生し、溶解する。
A熱分解しない。
B水に溶け、塩基性を示す。
C水溶液から析出させると、十水和物が得られ、十水和物は風解性を持つ。

■炭酸水素ナトリウム(NaHCO3
@加熱すると、炭酸水素ナトリウムと二酸化炭素が発生。
A水溶液は弱塩基性。

■炭酸ナトリウム十水和物

・炭酸ナトリウム十水和物は炭酸ナトリウム水溶液から再結晶して得られる、無色透明の結晶。

■炭酸ナトリウム十水和物と風解
・炭酸ナトリウム十水和物の結晶は空気中で自然に水和物を失い、白色粉末となる。この現象を風解という。

■風解
・風解……水和物を含む結晶が水和水を失い粉末になること。

■水酸化ナトリウムと潮解
・水酸化ナトリウムは空気中の水分を吸収し、表面が湿ってくる。この現象を 潮解 という。

■潮解
・潮解性……空気中の水分を吸収して、べとべとになる現象。
☆覚え方……(あの太った男)超べとべと(でキモイ!)。超(潮)べとべと。

■アンモニアソーダ法

・アンモニアソーダ法(ソルベー法)は 海水(塩化ナトリウム水溶液) 石灰岩(炭酸カルシウム) を原料として 炭酸ナトリウム を製造する方法。
※18世紀末、ベルギーのソルベーは工業的に大量に炭酸ナトリウムを製造する方法(アンモニアソーダ法、ソルベー法)を発明し巨万の富を得た。